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東京地方裁判所 昭和55年(ワ)11493号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【説明】

本件の請求原因の骨子は、次のとおりである。

「1 原告は昭和五二年七月二九日訴外会社から本件不動産につき抵当権の設定を受け、その登記を了した。

2 <略>

3 ところで本件抵当権設定登記は昭和五三年二月二四日受付第五八五〇号をもつて同年二月一〇日解除を原因として抹消登記手続がなされた。(以上1ないし3は当事者間に争いがない。)

4 しかしながら、右抹消登記は何ら原告の意思に基づかない不法なものである。即ち

(一) 被告は昭和五三年一月ころコピーを取る必要があるとの理由で原告から抵当権設定の登記済証を預り同年二月一九日ころ秘かに弁護士円谷孝男に本件抵当権設定登記の抹消登記手続を依頼した。

(二) そして情を知らない同弁護士をして抵当権設定登記抹消登記用の白紙委任状に原告名義の三文判を捺印させ、委任状を偽造させた。

(三) 更に同弁護士は訴外司法書士徳永敏雄に右登記済証と前記白紙委任状を委ねて、右抹消登記手続を依頼して本件抹消登記手続がなされたのである。

5 よつて原告は被告に対し本件抵当権設定登記の回復登記手続を求める。」

【判旨】

四次に本件抵当権設定登記の抹消登記手続についてみるに、甲第六号証が真正に成立したと認めるに足りる証拠はないので、同証をもつて原告が右抹消登記手続を他に委任したと認める証拠となしがたく他に右抹消登記手続が原告の意思に基づいてなされたと認めるに足りる証拠はない。

五右によれば原告の請求はいずれも理由があるので認容<する。>

(青山邦夫)

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